逆流性食道炎について解説します

逆流性食道炎は日常生活に大きく影響を及ぼすことがある病気です。夜ぐっすり眠れない、食べたいものが食べられない、気分が冴えないなど生活に支障をきたす場合が殆どです。こちらでは逆流性食道炎の原因や対処法を紹介します。

歳をとると逆流性食道炎になりやすくなる?

胸焼けなどのムカつきが辛い逆流性食道炎は加齢によって起こりやすくなります。
加齢はいろいろな身体機能を低下させます。
内臓器官も同様に衰えていきます。
食道の場合は胃とのつなぎ目である噴門を抑えている下部食道括約筋の筋力の低下があります。
下部食道括約筋は胃酸の逆流を防ぐために噴門を閉じておく機能のために使われています。
通常では食道は一方通行ですが、下部食道括約筋の筋力が低下することで、姿勢や胃酸の増加、腹圧の変化などにより胃酸が食道に逆流するようなことが多くなります。
食道が胃酸に晒されると炎症を起こします。
そのような炎症が継続して繰り返されることで逆流性食道炎になります。
下部食道括約筋は呼吸によって鍛えられます。
適度な運動を行なっていないまま年を取ってしまうと下部食道括約筋の筋力が十分でなくなってリスクが高くなります。

また、食道の蠕動運動の能力が低下することが原因になることもあります。
食道の蠕動運動は嚥下されたものを胃に運ぶために行われます。
食道の蠕動運動が正しく機能していないと胸につっかえたような感覚が続いたり、食道を傷つけることになります。
食道の蠕動運動の能力は加齢によって低下してきます。
万が一胃酸が逆流してきても食道の蠕動運動がしっかり機能していれば炎症を起こす前に胃に戻すことができます。
唾液の量も加齢によって減少します。
唾液は口内の咀嚼のときに食べ物を分解しやすくする効果や食道の内壁に付着して嚥下したものが食道を傷つけない効果も期待できます。

加齢による唾液の量の低下によって食べ物が十分に柔らかくならないことや食道の内壁が乾燥した状態になることが考えられます。
すると食道の内壁が脆くなります。
唾液の量が十分にあれば胃酸が逆流してきたときに中和することができるため炎症になるまでに時間がかかるようになります。
唾液の量によって逆流性食道炎になるリスクを低減することができます。
唾液の量は歯の数に影響を受けると言われています。
年を取って歯の本数が少なくなっている人は注意が必要です。

最近は若者にも増えてきている?

逆流性食道炎は年寄りの病気というわけではありません。
最近では若者でも逆流性食道炎に悩まされている人が多くいます。
加齢による下部食道括約筋の筋力の低下や食道の蠕動運動の低下、唾液の量の減少とは異なる要因によって引き起こされています。
その原因には大きく関わっているのは、生活習慣が変わったことによります。

1つ目は食文化の変化です。
日本食に比べて脂質やコレステロールが高い食事が増えてきました。
それらの食事は大量に作られることから安価で手に入りやすく収入の少ない若者が中心に摂取しています。
このような高脂質で高コレステロールの食事は消化するためにたくさんの胃酸を必要とします。
また刺激の強い香辛料を使うことによって胃酸の分泌を促進させることもあります。
塩分だけだった日本食と比べて多くの胃酸を分泌することになります。
このような食事を継続的に行うことで、胃は常に胃酸の分泌を増加させるようになります。
多く分泌された胃酸は胃の分解だけでは処理できず、食道へ逆流しやすくなります。

また、長時間の仕事も原因になります。
残業が多くなることでストレスが溜まり内臓器官の機能が低下する恐れがあります。
また、運動する時間や十分な睡眠が取れないことがそのような状況を悪化させます。
姿勢などによって食道には多少の胃酸が逆流することがあります。
正常な状態であれば炎症を起こすことなく胃に戻すことができます。
過度のストレスは食道の粘膜を過敏にさせてちょっとした胃酸の逆流でも過剰な反応を引き起こします。
結果として、はっきりとした原因のないまま逆流性食道炎になってしまう恐れがあります。
予防方法としては、食生活を改めて適度な運動を継続して行い、十分な質の良い睡眠をとることです。